佐渡トライアスロンレポート④(走り終えて)

佐渡トライアスロンレポート③(ランスタートからゴールまで)の続き

 

ゴール後はしばらく座ったまま動けなかったが、マーマンキングに氷を持ってきてもらって、脚をアイシングしたらかなり回復した。

 

同じくBタイプ出場のPearl Izumi清水さんのゴールを会場で待ちながら、ゴールしたメンバーと談笑。

このひとときはゴールできた安堵感が心地よく、なんだかすごく清々しい時間だった。

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そして、今回のレース出場のきっかけを半強制的に(笑)作ってくれた、清水さんも元気にゴールに帰ってきた。

自分の佐渡のゴールは清水さんのゴールとセットでコンプリートと思っていたので、すごく嬉しかった。

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一度、宿に戻って夕方からは会場でAタイプの選手のゴールを出迎えた。

自分が走った距離の倍を走って戻ってきた選手たちにはタイム関係なしにリスペクトしかない。

自分がこの距離を走るとなると正直まだ想像できない。

でもチームメイトのゴールや、その他の選手のゴールを見てると、自分も走ってみたい気持ちになってくるのが不思議だ。

来年、ロングに誘われたらきっと断らないと思う(笑)

 

最後はTeam PIメンバー全員でゴール!

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これで、自分の2017年の佐渡トライアスロンは幕を閉じた。

最後に今回のチャレンジで感じたことを自分への備忘録としても書いてレポートを終わりにしたいと思う。

 

レポート①にも書いたが、自分が一(いち)選手として走ることからは避けていたようなところもあったが、今回いろんな方々の後押しやサポートがあって、久しぶりに自分の体力と気力と向き合いながら走ることができた。

結果やタイムがどうとかいう話ではなく、終わってみれば、苦しさも楽しさも、当日に向けての準備も含め最高に楽しかった!

そして、トライアスロンってやっぱり素晴らしいスポーツだと再認識した。

 

普段から仕事でトライアスロンには携わっているが、今回自分が走れたことでトライアスロンに対して新たな情熱みたいなものが自分の中で芽生えた。

これは仕事に対しても、自分がトライアスロンというスポーツをこれから続けていくうえでも、必ずプラスの出来事になると確信している。

 

仕事で携わっている方々の中には、大会などには出場せずに、サポートやご自身の仕事に徹するスタイルの方も多くいるが、自分はやっぱり自分も楽しむことで、仕事やそのスポーツ自体への情熱や新たな発想なんかが生まれてくるタイプだと、この佐渡を通じて分かった。

 

この佐渡トライアスロンをきっかけに、これからは自分自身も向上心をもってトライアスロンを楽しんでいくこと。

そして、自分のスタイルで一人でも多くの方にトライアスロンやスポーツの魅力を伝え、一歩踏み出すお手伝いをしていくこと。

 

この2つを自分への約束にもして、また走っていこうと思う。

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ここまで読んでいただきありがとうございました!

2017.09.16 大西勇輝

佐渡トライアスロンレポート③(ランスタートからゴールまで)

佐渡トライアスロンレポート②(スイムからバイクまで)から続き

 

108kmのバイクを終え、いよいよランスタート。

 

バイクの後半でだいぶ脚は疲労していたが、それよりもあとハーフマラソンの距離を走りきれれば完走できるという高揚感のほうが強かった。

落ち着いて、今回のレースシューズとしてチョイスしたOn cloudflowを履き、丁寧にシューレースを結んでトランジッションエリアを出る。

 

トランジッションエリアの出口には、毎晩チームメイトのマッサージをして、マメにみんなの写真を撮り、持ち前の明るさで雰囲気を盛り上げてくれた、普段はプロスイムコーチのマーマンキングが応援してくれていた。

バイクの後半は常に一人だったのですごく力をもらえた。

 

スタート当初、思った以上に脚が軽いことに驚いた。

もっとひどい状態を想像していたので、なんだか嬉しくなり、はやる気持ちを抑えながら走っていたのを覚えている。

 

ランコース一番奥の10km過ぎの折り返し地点まではほとんど抜かれることなく、1kmを4分45秒ペースくらいで気持ちよく走れていた。

途中でチームメイトのYUHOともすれ違い、気分も上がった。

正直、ここまでは順調すぎる。

 

速くはないけれど、疲れてはいるけれど、ペースダウンせずに走れているし、気持ちもゴールが近づいている高揚感が先行していた。

 

しかし、残り8kmほどになった地点で急に脚が重くなった。

折り返し前後の起伏が原因だと思われる。

なんとか上半身で動きを引っ張って走っているが一気にペースダウンして5分30秒近くまで落ち込む区間も。

ただこれでもあまりネガティブにはなっていなかった。

 

もともと、多くを望まず完走だけを目指していたので、走りきれるペースで着実にゴールを目指せばいい。

そう思って淡々と走っていたが、やはりきつくなってからは長くて辛かった。

 

会場付近まで来たところで2名の選手に抜かれた。

一人はポンと自分の腰を叩いて抜いていったが、それは朝川洋明選手だった。

大学時代から知っていて、エリートでも活躍していた選手。

抜かれたが知っている選手とゴール間近で走れていることに嬉しくも感じた。

 

もうあと少し。

 

フィニッシュゲートが見え、その手前には先にゴールしていたリレーのOnチームや、YOHOくん、マーマンキングがいた。

笑顔で出迎えるチームメイトを見てめちゃくちゃ嬉しかったし、ここまでたどり着いたことにめちゃくちゃホッとした。

涙が出そうだった。(いや、出ていた。。。)

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本当に嬉しくてホッとした。

これがゴールした時の一番の感想だった。

 

RUNタイム:1時間45分27秒(55位)

 

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▼RUN時使用アイテム

ランニングシューズ:On cloudflow

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公式記録:5時間47分20秒 総合42位 年代別6位

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ゴール後は全く動けなくなった。

 

レース中はアドレナリンが出ていたから動けていたようだが、ゴール後ホッとした瞬間から両腿がジンジンと痛みと熱を発して動けなくなった。

椅子に座ってもジンジンしていた。

でもようやくゴールできた喜びと安堵感、今まで応援してもらった方々の顔などを思い出して清々しい気分だった。

 

 

—最後のレポート記事に続く。

 

 

佐渡トライアスロンレポート②(スイムからバイクまで)

佐渡トライアスロンレポート①(レーススタートまで)から続き。

 

予想もしていなかった感情が湧き出てきたスタート前、こんな気持ちになったのは初めてで自分でもびっくりしたが、決してネガティブな感情ではないので、自分でも嫌な気はしなかった。

 

さぁ、いよいよスタート。

カウントダウンが始まり、スタートの号砲が鳴った。

この瞬間から意識は自分の身体や動きに意識は切り替わった。

 

レース前、一番調子がいいと思っていたのがスイムなので、スイムは思い切っていこうと決めていた。

勢いよくほぼ最前列からスタートしたが、きっとオーバーペースだったのと、レース特有の混雑やバトルで、思った以上に前半で乳酸が溜まり、疲労感を感じていた。

実践練習不足が出てしまい、けっこう蛇行もしていたと思う。

 

中盤あたりからはだいぶ消耗していたので、いいか悪いかは別として、当初の攻めの気持ちはどこへやら、先は長いと言い聞かせ無事に泳ぎ切ろうと守りに入っていた。

スタート前一番期待していたスイムだったが、スイムアップする頃には順位もタイムも全く期待していなかった。

 

そして少し期待外れな感触のままバイクのトランジットへ。

SWIMタイム:36分57秒(44位)

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▼SWIM時使用アイテム

ウエットスーツ:GRAD FIVE

ゴーグル:VIEW(DELFINA)

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21371044_1906519286339261_3120453220132768556_nバイクへのトランジットは、距離が長いため、ソックスを履く、エネルギー補給用のジェルをポケットに入れるなど、ショートのレースよりやることは多いし、何か忘れてしまうとけっこう致命的なので、急がず少し時間はかかっても確実に行うことを心がけて、トランジッションエリアを出た。

 

バイクは一番自信のないパートだったので、感覚としては”気持ちのいいペースのロングライドより少し頑張る程度”を保って走ることを常に心がけていた。

チームメイトやレベル感の似たような選手に抜けれても、バイクパートだけは頑張りすぎると痛い目にあうことは自分でもわかっていたので、常にペースは自分軸で決めていた。

 

ただ、いつ疲労感が襲ってくるのか?恐れながら自重して走っている中でも、向かい風などもさほど感じることはなく、自分にとってはかなりラッキーなコンディションだったと思う。

 

そして何と言っても今回の自分の走りを助けてくれたのがDHバーである。

基本自分はDHバーを付けずに、ベーシックなロードバイクポジションで普段乗っている。(レースにほとんど出ていないからでもあるが)

DHバー自体も実は持っていなくて、今回使用したのは、ある時YUHOくんがお古をプレゼントしてくれたやつである。

今回も練習では一度も付けず、ギリギリまで迷っていたが、梱包前のローラー台で可もなく不可もなくのポジションだけは確認して、バイクケースに入れていた。

ただ、やはりコース特性や、空気抵抗、パッドに前腕を置いて楽できるポジションは108kmのバイクには有利だろうと現地で判断して付けることに。(本当は事前にしっかりDHバーのポジションで練習しておくものなのでダメです)

 

久しぶりに実走で使うDHバーだったが、重心もかけやすく空気抵抗も少ないため楽にスピードを上げることができ、そのペースを維持するのも楽である。

こんな初心者的な感想を述べているが、本当につけてよかった。

 

常に余裕のあるペースで走っていたが、そこまで悪くない感覚とタイムで80kmあたりまでは走れていた。

しかし心のどこかでは、今回のトレーニング量で、このままうまくバイクを終えられるわけはない。。。と覚悟していたがやはりその予感は的中した。

後半の坂が続くエリアから途端に乳酸が溜まってしまい、ダンシングでひと踏みひと踏み登るのがやっと。

見えていた前方の集団もあっという間に見えなくなり、周囲にも選手はいなくなり一人サイクリングペースに。

 

ここからはめちゃくちゃきつい。

さっきまで楽に出せていたスピードも全く出せない。

やはり練習は嘘をつかない。

下り坂で脚を休ませながら、なんとかペースダウンを最低限に抑えて、残りの距離を走りきることだけを考えていた。

ランスタートした選手ともすれ違い、だいぶヘロヘロになりながら街へ戻ってきたが、不思議と心は折れていない。

ようやく最後の種目にたどり着いたことと、一番恐れていたバイクがどんな形であれ終えられたことに、少し喜びを感じていたくらいである。

 

BIKEタイム:3時間24分57秒(57位)

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▼BIKE時使用アイテム

バイク:FUJI TRANSONIC SL

ヘルメット:LASK PROTONE

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さぁ、あとハーフマラソン走りきればゴール。(続く)