佐渡トライアスロンAタイプへの挑戦(後編)

佐渡トライアスロンAタイプへの挑戦(前編)の続き

腰の痛みが悪化する前に必ずやめることを自分と約束していけるところまでいく。

そう前日に決めて迎えたレース当日。

今回のゴールは当然、スイムとバイクを終え、ランのフルマラソンを終えて会場に戻ってきたらゴール=完走・レースの最終地点となるはずだが、その終わりがいつなのか?どこまでいけるのか?自分でもあまり検討がついていない複雑な心境。

 

腰の痛みが悪化する前に必ずやめることを自分と約束していけるところまでいく。

とは決めたものの、あわよくば最後まで。。。みたいな、よからぬ期待が頭の中をよぎることもあり、決心したようでしていない心境で、最終準備を終えスイムスタートへ。

 

ただ、最終的に自分で記憶しているのは

今の状況で欲張って無理してもあまりいいことはない。先を考えずその都度”今”のコンディションに集中して進もう。

という作戦で落ち着いたこと。

 

スイム、バイクともに、とにかく無理せず、余裕を持って走る(泳ぐ)ことを心がけ、選手に抜かれても心を無にして、今の自分のコンディションに集中して身体に優しくふんわり走りました。

それでも2週間ほどトレーニングを中断していたこともあり、筋力が低下している感が否めず、無理はしていないが予想以上に早い段階で乳酸がたまり、決して楽ではないコンディションでした。

 

ただ、そんな中でも快晴の佐渡のバイクコースは澄み渡る広い空、海の青、木々や植物の緑はとても美しく、久しぶりに気持ちのいい環境でのバイクライドに、純粋に気持ち良さや開放感を感じていました。

やっぱり気持ちのいいコースを走るのは最高だなぁと、トライアスロンの醍醐味を味わうことができました。

ただ、常に痛みへの不安はつきまとい、”そろそろくるのか?”とそわそわしながらの走行。

バイクの後半は向かい風や疲労感もあり、幸い嫌な腰の痛みはまだないものの、

このコンディションでここまでこれたから合格かな。。。

とバイクフィニッシュしたらレースを終えることをほぼ自分の中で決めていました。

 

バイクの後半のきつい坂で、いるとは思っていなかったPI TRIの清水さんとマネージャーのなおこが突如現れ、応援してくれたのはとても嬉しかった。

ここでも、「バイクフィニッシュまではなんとか行けそうです!」と仲間に伝え、バイクフィニッシュへ。

 

よし、ここまでにしよう。。。

降車ラインでバイクから降りた時には、予想通り嫌な痛みはないものの、全身ガチガチでこの状態で走れば、腰への負担も大きいだろう。

そう判断し、近くにいたマーシャルの方に

「バイクでやめます。どうしたらいいですか?」

と伝えたら

「ここでやめたらバイクの記録もなくなりますけどいいですか?ランのスタートラインを通過してからやめたらバイクまでの記録が残りますよ。」

それを聞いた自分は、せっかくだからバイクまでの記録は残しておこうと思い

「わかりました。」

とマーシャルの方に伝え、そのマーシャルの方にラン付近のスタッフに棄権することを伝えるようにと指示を受け、自分のトランジッションエリアでゆっくりランニングシューズに履き替えランのスタートラインまで行くことに。

 

しかし。。。

その短い移動距離の間にまたまた決心のつかない、往生際の悪い自分が出てきてしまう。。。

良くも悪くも一度決めことを再考できてしまう時間が与えられてしまった。

もう少し行けるのでは?

さらに少し歩いてみると、バイクから降りた時に感じた疲労感が緩和され、もう少し動けそうな感覚に。。。

気づいたらマーシャルには何も告げず、ランのスタートラインを通過していました。

 

その後のランニングもいろんな葛藤が頭の中を巡っていましたが、ランの振動が腰に響く感覚があったので、最初の自分との約束を守り15km地点でレースを終えることを決断し、スタッフの運転する車で会場へ。

 

よく考えてみたらトライアスロンでDNFは初めて。

まだ行けたかな。。。いや、いい判断だったかな。。。

会場に戻ってもいろんな想いが頭の中をめぐり非常に”複雑”な心境であったのを覚えています。

ただ、時間が経つにつれてそれは決してネガティブな”複雑”ではなく、この経験をどう今後に生かしていくか?

それによって今回のレースの意味が変わってくるんじゃないかなぁと考えているところです。

まだまだトライアスロンを楽しみたいし、納得いく走りもしたい。

まだまだ先のモチベーションはたくさんあるので、これからの自分のトライアスロンライフで今回の佐渡のレースにいい意味づけをできたらいいなと思っています。

 

そんなこんなで、もやもやした部分も多々ある今年の佐渡への挑戦でしたが、宮古島に続き、PI TRIのメンバーと一緒にチャレンジできたことは、不安の中でのスタートでもすごく支えとなったし、最後はなんだかんだでこうやって一緒に笑ってフィナーレを迎えられたことには本当に感謝です。

これで今シーズンのトライアスロンは終了しましたが、次こそは!を来シーズンのモチベーションにして、決して楽しむことを忘れず、また準備をしていきたいと思います。

レース後も腰が悪化することはなく、このブログを書いている今は腰の調子も95%まで回復。

オフシーズンもみなさん、一緒にトレーニングしてください!

佐渡トライアスロンAタイプへの挑戦(前編)

2018年9月2日、初の佐渡トライアスロンAタイプにチャレンジしてきました。

昨年からPI TRIのコミュニティ活動をきっかけに、レースに出るようになってから3戦目

 

久しぶりのトライアスロンのレースに最高のパッションを受けた昨年の佐渡Bタイプ

ランニングが全く思うように走れず、ロングの難しさを痛感した今年の宮古島トライアスロン

そんな過去2戦の経験を生かし、最後までしっかり走りきり、納得のパフォーマンスを出すことを目標として挑んだ佐渡トライアスロンAタイプ

 

結果はランニングの15km地点で自分の判断でリタイアとなりました。

写真はリタイア後、会場で笑顔で迎えてくれたOnメンバー

 

今回のレース後の率直な気持ちは複雑”

なぜ複雑かというと、今回のレース後の想いには二面性があって、一つはこの日のために、2週間前まではトレーニングも順調にできていたし、身体もかなり理想的に絞れていたので、とても悔しいという想い。

もう一つは、スタート前日までは正直ここまで走れると思っていなかったので、”これでよかったのかもな、よくやれたのかもな”という想い。

今でも今回の”佐渡Aはこうだった”とスッキリまとめるのが難しい。

まさに”複雑”

 

その原因はレース1週間ほど前から腰が曲げられないほどの腰痛が出てしまったこと。

その前から予兆はあったのですがケアをしてもらいながら、佐渡ではなんとかちゃんと走りたいという想いが強かったためか、だましだまし、欲を出してカラダに負荷をかけてしまったことが腰痛につながってしまいました。

人にはトレーニングのやりすぎには口を酸っぱく言っているのに、自分のこととなるとほんとお恥ずかしい限りです。

2週間ほどほぼトレーニングらしいトレーニングはやめて、出発直前まで治療を重ねて佐渡入り。

現地でもチームメイトのマーマンOnのトシくんから、少しでもよくなるようにと万全のサポートを受け、毎晩マッサージをしてもらいました。

それでも現地に入った後も、腰を曲げるのも辛かったので、スイムまでが限界だと考え、PI TRIの指揮をとる清水さんへもスイムでやめることを事前に伝えていました。

 

そしてレース前日。

一応バイクはトランジッションエリアに預けるつもりだったので、その前に少し乗ってみることに。

腰痛だったため、事前にサドルを少し下げて、ハンドルをあげて楽なポジションにしていたこともあるのか、踏み込まなければ乗れそうな感触。

それにあわせてレース会場独特の雰囲気や高揚感もあり、”やっぱり初めからスイムまでと決めつけずやれるところまでやりたい”という想い。

でも、ここで無理して動けなくなったらそれこそ本末転倒だ。。。

でもここまで来て少し動けそうなのに始めからスイムまでと決めるのか。。。

 

そんなやりとりを自分の中で何度も繰り返し、前日に自分で出した答えが

悪化する前に必ずやめることを自分に約束していけるところまでいく。

こんな先の見えない状況でスタートするのは自分でも初めて。

でもきっとこれにも意味があるはず。

 

いろいろと頭の中をグルグルさせながらも自分なりの答えを出したレース前日でした。