第34回トライアスロン宮古島大会レースレポート


自分にとってのビッグチャレンジ、宮古島トライアスロンが終わって一週間とちょっとが経ちました。

昨年チャレンジした佐渡トライアスロンBタイプのレポートは、各パートごとに小分けにして書いたけれど、今回はレースのことを一気に書いてみたいと思います。

 

まず、結果は11時間56分31秒で551位でなんとか完走。

10時間切り、100位以内を目標にしていただけに(大会前の意気込みはこちら)、非常に悔しい結果となりましたが、トライアスリート憧れの宮古島は予想以上の素晴らしい大会で、決して悔しいだけでなく、たくさんの感動や喜び、今後のモチベーションを与えてもらった思い出に残るレースとなりました。

 

 

【スタート前】

レース当日、PI TRIの発起人であり、メンバーとして一緒に初の宮古島にチャレンジをするPearl izumi清水さんとともに3時台に起床して、ホテルで朝食を済ませ、まだ真っ暗な中バスで会場へ。

移動中は昨年の佐渡よりもいい意味で高まるような緊張感はなく、非常に落ち着いていました。

大会当日までトレーニングは万全にできたかというと、もっとやりたかったことはありますが、仕事とのバランスを取りながら、今まででは一番準備はできたと思っていたし、当日の体調や気分もすごくよかったので、”全力を出し切れば納得の走りができそうだ”という感覚をもって当日を迎えました。

 

会場に着くと、別の宿に泊まっているPI TRIの出場メンバーやサポート&応援メンバー、取材で同行いているonyourmarkチームと合流して、談笑しながら各トランジッション用の荷物預けや、バイクの最終準備を。

 

当日のウェアは2018バージョンのPI TRIデザインのAIR TRISUITS

こうやって揃うといいですね!

レース中もシンプルな配色、デザインが逆にすごく際立って目立ちました。

リラックスムードでスタート前の記念撮影などしているうちに、会場全体も明るくなり、なんとスタート前には虹も!

天気も薄曇りで海も穏やか。

強風や荒れることも多い宮古島大会では多分とても恵まれたコンディションだったと思います。

そしていよいよ、07:00のスタート時間

それぞれの健闘を誓い合い、スタートラインへ。

 

 

【スイム】

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使用アイテム

ウエットスーツ:GRAD FIVE

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メンバーと別れ、スタート位置は前方のインコース寄りを取りました。

気持ちも非常に落ち着いていて、ここから始まるレースが楽しみで仕方ありませんでした。

スタートの号砲が鳴り、いざ出陣!

しかし、スタート直後からバトルが凄い。。。

乗っかられるわ、ぶつかるわで、まともなフォームで泳げない。。。

ある程度は想定していましたが、想定以上だったのでちょっとまずいなぁと思いつつも、心はとても落ちつていいたので、なされるがまま、無理に戦わず、時には少し落ち着くのを待ちながら、焦らず泳ぎました。

それでも1周目の半分以上はまともに泳げず、多くのアスリートにもまれながらなんとか上陸して、2周目へ。

2周目からは集団も落ち着き、レース直前にスイムコーチのマーマンキングにアドバイスをもらった入水方法を意識しながら、リズムよく。

1周目は予想以上に消耗した感もあったけれど、2周目は少人数の集団の中で、気持ちよく泳げましたが、スイムフィニッシュ位置を目指して最後のストレートを泳いでいる時に、集団全員がコースを大幅に外れていたため、ライフガードに内側に入るよう声をかけられました。

集団に任せて泳いでいた自分のミスですが、結構ロスしちゃったかなぁと思いながらスイムフィニッシュ。

タイムは公式記録で49分13秒

自分で目標としていたタイムよりも大幅に速いタイムでのフィニッシュでした。

ここまではとても順調。

 

 

【バイク】

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使用アイテム

TTバイク:MERIDA WARP 5000

ヘルメット:KASK BAMBINO PRO

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トランジッションエリアで靴下を履き、補給食を持ち、落ち着いてスタート。

乗車ライン付近には朝スイムでお世話になっている東京ヴェルディの山倉紀子コーチやBLUE-TRAINのメンバー、そしてOnチームのメンバーが大声で送り出してくれました。

 

バイクは宮古島に向けて一番準備したパート。

スマートコーチングの安藤さんにフィッティングからペダリングまで2回ほど見てもらい、ペダリングの感覚もすごくよくなり、実際にロングライドなどを行っても、疲労感がくるポイントやタイミング(距離や負荷)が以前よりも明らかに遅くなり、手応えを感じていました。

 

スタート後は飛ばし過ぎに注意しながらも、風向きによっては軽く40km/hを超える区間もあり、宮古島の素晴らしいロケーションも手伝って、めちゃくちゃ楽しい!やっぱり宮古島は最高だなぁ。

こんな気分で走っていました。

前半のポイントと言われていた伊良部大橋もそこまで風も強くなかったせいか、難なくクリア。

 

そのまま伊良部島に入ったところで、自分の周りに12〜3人の集団ができていました。

マーシャルが真後ろにいたのもわかっていたし、このままではペナルティも取られかねないと思い、上り坂で先頭へ。

しかし、自分の走力が足らず、前へ出るものの結構乳酸が溜まってしまい、こんな前半で足を使ってしまっても仕方ないので、諦めて集団から離れることに。

そのまま集団で先へ行く数名を見送りながら、距離を取るため下り坂でブレーキをかけながら下っているところで、ホイッスルが聞こえ、なんと人生初のペナルティ。。。

最初は自分ではなく、前の人たちに対してかと思いましたが自分でした。

 

回避するために下がってきたので、まさかとは思いましたが、その前の走行時に取られていたのかもしれません。

集団から離れるか、前へ出て振り切るか。

振り切って早く前に行きたい気持ちと、振り切るために使ってしまう体力とで色々と考え、判断をもたもたしていたのが原因だと思います。

本当にお恥ずかしい限りです。

マーシャルからランへのトランジッション時に4分待機(ペナルティ)するよう指示を受け、再スタート。

正直、落ち込みましたがこれも受け入れ、淡々と前へ進みました。

 

100kmの通過も3時間を少し切るくらいのペース。

ペナルティの動揺はありましたが、TTバイクの効果、そしていつもよりしっかり乗り込めたこともあり、非常に調子よく、景色も本当に綺麗で、いい気持ちで後半へ。

途中、きつい登り坂ではBLUE-TRAINの遠藤くんやOnチームのメンバーの熱い熱い声援もあり、元気もらえました!

だいぶキツイところなのですが笑顔になれるのは本当に不思議。

そして心から感謝です。

しかし、やはりそう順調に行かないのがロングなのか、120kmを超えたあたりで、ちょっとした上り坂でペダルを踏み込むと、ピリッと膝の裏に痛みが走りました。

さらにその後はモモの前面にも同じような痛みが走り、いわゆる”攣りそう”な状況でした。。。

後から振り返ると、調子が良く、楽しいだけに、バイクパートは実力以上に飛ばし過ぎていたのだと思います。

単純に筋疲労がピークにきてしまった状態です。。。

 

残り30kmくらいはペースも一気にダウンして、負荷をかけないよう恐る恐るペダリングをしながら進みました。

このとき、このあとフルマラソンってどうなってしまうんだ。。。

という不安が襲ってくる中、いや、きっと走り出せばまた足の具合も戻ってくるはずだ。などと自分で自分に言い聞かせながら、走っていたのを覚えています。

 

後半は一気に疲労感が襲ってきて、湿度が高かったせいか、体に熱がこもっていることも感じていて、だいぶ消耗している状態でバイクフィニッシュ。

フィニッシュ後はペナルティエリアで4分待機しトランジッションエリアへ。

 

バイクパートのタイムは公式記録で5時間8分6秒

まだスタートしてから6時間を少し切るタイムだったので、最後のフルマラソンを4時間で走れれば10時間を切れる。

バイク後半で感じた”攣りそう”な感覚や疲労感がどんなものか?不安ではありましたが、走れば結構大丈夫なんじゃないか?という期待もありながら最後のランへ。

 

 

【ラン】

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使用アイテム

シューズ:On Cloudflow

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いよいよ最後のランニング。

目標は5分20秒ペースで走り切ることでしたが、まずは自分の感覚で走ってどんなものかを確認しようと思いました。

しかし、やはり走り出しはものすごい疲労感と暑さからか、胸が苦しくなるくらい心拍数が上がり、体も鉛のように重い。

1kmの通過は確か5分22秒くらいでしたが、これでフルマラソン最後までは到底いけないと感じたので、ここは軌道修正。

とにかくあまりペースは気にせず6分を切るくらいで淡々と走ることになしました。

前半からかなり苦しい状況でしたが、5〜6km地点でバイクでは会えなかったPI TRIの応援&サポートメンバーに会えて、すごく元気をもらえました!

レース中何度も思いましたが、応援されると力が沸くのはなんでだろうと。

 

そしてここでもBLUE-TRAINの遠藤くんの熱い応援も 笑

この時、Onチームのトシくんにも最後まで一緒に走りましょうか!?みたいな激励を受けたのを覚えている。(うん、今思えば来てもらえばよかった 笑)

まだ、10km手前付近では仲間やお世話になっている方からの激励に笑顔で答える力はあったけれど、足は完全に力尽きていました。

なんとか上半身を使って足を運ぶも、7分を超えるペースで走るのがやっと。

だんだんと筋肉の張りがカチカチになり、膝にも痛みが出てきてしまい、とうとう歩いてしましました。

歩いた瞬間、悔しいのと、これからまだ25km以上ある道のりへの不安とで、レース中初めて気持ちがネガティブ一色に。

数メートル走っては歩きを繰り返し、なんとかハーフの折り返し地点へ。

 

悔しい。。。

10時間切れない。。。

順調だったのに。。。

力不足だ。。。

あと何時間でゴールまで行けるのだろう。。。

そんな思いが頭をぐるぐると回りながらひたすら少し走っては歩きを繰り返していました。

この時間帯は今思い返しても、耐えてた苦しい時間。

 

でも不思議なことに棄権することは一度も考えず、この時は遅くてもいいから制限時間までにゴールしよう。

そう考えていました。

これには、この宮古島へのチャレンジをともに頑張ってきたPI TRIの影響がとても大きかったです。

一緒にトレーニングをしたりして、切磋琢磨してきたメンバー、そして応援してくれるメンバーが辛い時ほど頭に浮かんできて、”みんなとゴールすることが自分にとってもチームにとっても大切なミッションだ”という思いが湧いてきて、背中を押してくれました。

高校までやっていた野球は”THEチームスポーツ”ですが、この宮古島での苦しいランニングの時、トライアスロンもチームスポーツと同じような一体感や仲間の力を感じられるスポーツだということを再確認していました。

 

途中、チームメイトのTATSUMIさん(結果は女子エイジ優勝!)にも、励ましてもらいながらパスされ、すれ違いでもチームメンバーに声をかけ合い、なんとか気持ちを切らさずに前へ。

 

30km地点でもチームメイトが応援してくれていて、長い長いランニングではあったけれど、最後まで諦めずゴールを目指すことができました。

 

残り3kmになると街中の応援や盛り上がりも最高潮!

街の人がみんな名前を呼んでくれたり、優し声をかけてくれたり、音楽をかけて盛り上げてくれたりで、街と選手、大会との一体感がものすごくて感動しました。

 

宮古島の景色、そしてこの街の声援、これが宮古島大会の魅力かぁとしみじみ感じながらゴール会場の競技場へ。

 

最後は気合いでゆっくり走って応援してくれていたメンバーと一緒にゴール!

 

ランニングは公式記録で5時間59分12秒

ランで400人以上の選手に抜かれましたが、トータル11時間56分31秒でなんとか完走。

走っている間は悔しい気持ちが頭を支配していましたが、ゴールするとやっぱり嬉しいし、応援してくれた方々への感謝の気持ちが湧いてきました。

多分一人でチャレンジしていたら、ランで棄権していたと思います。(本当に)

 

ともに走ったメンバーも無事に全員完走!

なんだかんだで最後はこのみんなで笑顔!

いやぁ〜、辛かったけどみんなでチャレンジして応援してもらって最高に楽しかった!

 

この宮古島で結果は非常に悔しいものでしたが、トライアスロンがさらに楽しく、好きになりました。

ほんといいスポーツです。

 

レース自体はランニングの力不足とバイクの飛ばし過ぎが課題でした。

これは次のチャレンジ、佐渡トライアスロンAタイプに向けて強化ポイントとしてまた楽しみながら頑張って、次こそは必ずもっと強くなった姿でゴールしたいと思います。

 

そして最後に。

この宮古島トライアスロンに向けて、ともに頑張ってきたメンバー、そして現地の応援や、様々な面でサポートいただいた皆様に改めて心から感謝いたします。

またトライアスロンを通じていい時間を共有しましょうね!

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